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2024年問題の次は2025年の崖!

タイガーブログをご覧のみなさまは『2024年問題』という単語はもう見飽きた、聞き飽きたかもしれません。物流系メディアを見ても目に入らない日はないと言っても良いくらいですね。

ところで『2025年の崖』という単語はご存じですか?こちらは恐らく知らない方の方が多いんじゃないかなと思っています。『問題』だの『崖』だの穏やかじゃない単語が並びますが、今回の記事ではまだ耳なじみのない『2025年の崖』について解説していきます。

2025年の崖とは?

2025年の崖は経済産業省が出したレポートの中で言われていたものでざっくり言うと、意味合いとしては以下のようになります。

2025年までにIT化・DXに着手できていないと企業に損失が出る可能性がある

ではなぜ、このようなことが言われているのでしょうか。もう少し深堀してみます。
ここまでで気になるのはやはり『企業に損失が出る』という部分ではないでしょうか。
経済産業省がレポート内で想定しているシナリオは以下の通りです。

  1. 多くの経営者はデジタル技術を活用するDX(デジタルトランスフォーメーション)の必要性については理解している
  2. その反面、現状のシステムの過剰なカスタマイズなどにより複雑化・ブラックボックス化が起きており、全社横断的なデータ活用が出来ない
  3. DXに着手しようにも、既存の問題を解決したり、業務自体の見直しには現場サイドの抵抗も大きく、着手が容易でない
  4. 既存システムを理解している人が定年などで退職し、現場にわかる人がいなくなってしまう
  5. 市場の変化に対応して、ビジネスを柔軟・かつ迅速に変更することができず、デジタル競争の敗者になってしまう…

こういったことが起こり、DXが実現出来ないだけでなく経済損失が出る、と言われているようです。

冒頭にも書きましたが、2024年問題に対応していかないといけないのに、次は2025年の崖かよ、しかもなんだか良くわからないし……、という感想を持たれる方も少なくないと思います。

タイガーブログとしても、読者のみなさまの不安を煽るようなことはやってないので、次の章からは本レポートで書かれている対応方法について見解を交えながら書いていきます。

2025年の崖の本質は何か

これは一言で言ってしまえば【データを活用しましょう】ということに尽きます。データを活用できる状態にないのであれば【データが溜まるように業務を変革しましょう】です。

お小遣いを貯めて何かを買った経験があると思いますが、貯まってないがゆえに買えなかったもの、というのもありますよね。データも同じで、いざ使おうと思った時にデータが溜まっていないと、せっかくやる気になったのに出来ない!なんてことが起こりかねません。

とりあえずデータを貯めましょう。

データを貯めたその先は?

いきなり前言撤回する訳ではないですが、データを貯めると言ってもただ貯めておけば良い訳でもありません。

経済産業省のレポート内の「DX推進システムガイドラインの構成案」で以下のことが書かれています。

どのようなデータを収集・活用し、どのようなデジタル技術を使って、何の仕組みを実現するのか。すなわち DX の目指すべきものが明確になっているか。また、それが、経営層、事業部門、情報システム部門等の関係者に共有されているか。

文章だと固いですが、要は目的を持ってデータを貯めて使おう、ということですね。

例えば「改善基準告示遵守のために、デジタコの休憩ボタンをきちんと押す」というのはデータを貯める目的と使い道が明確ですね。

他にも「経費予測のために車両毎に給油量と実車・空車キロをまとめておく」をすれば、未来の経費が予測しやすくなります。

DXというと難しいことをしないといけないと感じがちですが、今あるものでも出来ることはあるはずです。

ちなみに一番やっちゃいけないパターンも1つ紹介しておきます。

「データを貯めてAIで何かしよう」

これの何がダメかというと、AIを使うことが自体が目的になってしまっていること、そして何のために集めているデータかも不明瞭なことが挙げられます。

AIはあくまで結果を導き出すための手段です。これも一例ですが、こう言い換えて見ましょう。

「業務負荷分散のため、労働時間のデータをAIに入れて一人当たり労働時間の多い日を特定しよう」

1人当たり労働時間が多い日が判明したら、長くなっている原因をさぐりその内容に合わせて、シフトを見直す・業務を分けあって手伝う環境を作る・自動点呼を導入する、など色々と改善策が見えてきそうです。

https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/pdf/20180907_03.pdf

運送業がDXに取り組むには

DXに取り組むと言っても、入口はたくさんあります。『DXで社内の課題解決』という宣伝文句を見かけますが、今回の記事でオススメするのは「課題というほどではないのだけれど…」という領域のものです。

課題になっているものはそれ相応の理由があり、なおかつ問題も根が深かったり広かったりして手をつけると沼にはまる可能性があります。

まずはDX慣れをするという意味でも「簡単に始められてちょっと良くなる」ぐらいの領域から手をつけるのが良さそうです。

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